八千代ナビ!八千代の暮らしレポート

私達の住む八千代市って、どんな街並み?どんな施設があるの?どんな改善するべきことを抱えているの? 一市民として、子どもを持つ母として、働く女性として、八千代市に在住する「八千代ナビ」の管理人やちなび子が、八千代の暮らしについて一般庶民の視線でレポート!

カテゴリ: 八千代の街並み

昨年12月中旬から通行止めになっていた村上新川に架かる「なかよし橋」が、ようやく再開となりました!

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『昭和59年に建設されたなかよし橋の経年劣化に伴い、塗装塗替え・舗装工事等の補修工事を行います』とのことで、約3か月もの間、24時間通ることが出来なかったなかよし橋。周辺に住む方はもちろん、週末などテニスコートや公園を利用する方々は、今までどれだけこの橋に助けられていたかを実感した模様。
通行止めを知らずに橋の前まで来て、「え・・・。」と固まる姿を、度々お見掛けしましたわ。

この橋が修繕されると聞いて、一番気になっていたのが「カブトムシ&トンボ」のタイルの行方でした。

なび息子たちが小さい頃から、この橋を通るたびに「トンボー!こっちはカブトムシー!」としつこいくらいに数えて楽しませてもらっていたので、工事が始まってすぐ、タイルだけ外されてしまったのを見て寂しかったのです。

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↑ 写真は2010年3月の頃。8年前!

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↑ なかよし橋を通るたびに、「なび息子たちとよく数えたなぁ!」と懐かしくなるタイルたち。記念にどこかに飾ってくれないかと思っていたのですが・・・。

ところが、なんということでしょう!

まさかの、リニューアル後の橋に、埋め込まれているではありませんか!!

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↑ なんて粋な計らい!!この何とも言えない嬉しさ、分かる方いらっしゃいますよね??!私だけ・・・?!

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新川沿いの桜もこの週末で結構咲いたようで、お花見される方も多くいらっしゃっていました。
まだあと2週間くらい楽しめそうです。
リニューアルしたなかよし橋、お散歩ついでに通ってみてはいかがですか?

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【なかよし橋】

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7/1オープン初日の午後、なび長男と八千代私立中央図書館に行ってきました!
この日は朝から小雨が続いていて、外観などがうまく撮れなかったので・・・
ほぼほぼ工事が終わった頃の写真で、位置確認・・・。

↓ 八千代市総合運動公園野球場の向かいあたりです。ゆらゆら橋の目の前!
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↓ 駐車場は260台!有料です ⇒詳細はこちら
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「県立八千代広域公園駐車場」と称されている敷地内の駐車場を利用したのですが、さすが台数を数字で見ていた印象のとおり、半端なく多くて停めやすい!しかも、駐車スペースの中に通路が多いので、停めてから子ども連れで向かうにも危なくない!
考えられたレイアウトです。
(ひとつ言えば、出るときにややルートが少し分かりにくくて迷ったんですけれど・・・)

駐輪場は無料で、正面口から向かって左側、川のほうにスペースがたくさんあります。
スクーターなども停まっていました。
車は4時間300円かかるので、晴れてるときは頑張って自転車で来ようかな・・・。

そうそう、まだ敷地周辺の歩道は工事中。
入口の丁度「村上橋」のバス停があるところなんて、歩ける部分が全然無いのでまだちょっと危ないです。

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徒歩や自転車で来る場合も、新川沿いの通路から入るところもまだ整備途中で通れません。川沿いからは何か所も出入りできる通路が作られるようですよ!

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あとは、イズミヤ方面の住宅街から入るルートも整備中の様子。
丁度、正覚院の前あたりの道路から歩いていけるようにしている最中のようです。どこもまだ行き止まりで、しばらくはアースメイト前の正面入口まで回り込む必要があるようです。

↓ すぐ裏には陸上競技場。柔らかい素材で出来た赤い歩道で続いています。
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↓ こちらが建物の正面口!
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まず表から目に入るのが、入口左のラウンド状になったガラス張りのフリースペース!
ここは飲食可能で、誰でも自由に利用できます。
喫茶フリースペース「アルトマーレ」というお店があって、軽食やコーヒー、アイスなどが販売されているんです。

話が前後してしまうけれど、帰りにここでアイスを食べていったんですけれども。
ここのアイスは、道の駅やちよのプチシャンテリーなんです!
しかも、お店の右側のショーケースにすっごく美味しそうなケーキが並んでいる!!と思ったら、緑が丘イオンの向かいにある、理容室ゴリスタさんのお隣りに出来たケーキ店「ラ・シエスト」さんのなんですってー!
食べログ⇒ http://tabelog.com/chiba/A1202/A120204/12031983/

↓ なび長男は抹茶アイス。
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さてさて、話を戻しまして・・・入館したところから。
新しい建物の良い香りー!
ここ、都内の施設!?って思っちゃうくらい、八千代らしからぬ?すっごいおしゃれな空間です。
真っ白な壁の一角にシンプルな中庭が見えるんだけど、それが丸見えじゃなくて透けガラスで白のグラデーションがかかって。
空間の広がる演出が素敵すぎ!

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八千代市市民ギャラリーって、どういう風に使うんだろう?って謎だったんですが、最初に提案されていたとおり星襄一さんの版画が常設展示で公開されているほか、小さな展示室やフリースペースで、いろんなワークショップが開催されているんです。
事前予約なしで、その時間に集まった先着順で参加できる講座タイプや、好きな時間に参加できるワークショップタイプのものなどいろいろ。
なび長男は、「絵本の世界を紙芝居にしよう」というワークショップにくぎ付け!!
好きな絵本を題材に、いろんな素材を貼ったり、絵や色を描き込んだりして紙芝居をつくるというものらしく、さっそく参加することになりました。

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参加費は500円。首から下げるかわいいカードをもらえて、期間中いつでも何回でも参加できるそう!
声をかけると、奥の事務室まで案内されて、氏名や住所など簡単な申込書を書いて支払いを済ませました。
支払いに関しては、すべてこの事務室で行うそうです。
(実は次の日、なび次男を連れて行ったんですが、講座の場所で支払いを済ませることができました。ここら辺の運用は今後調整されそう?)

こういったイベントは、当面はオープニングイベントとして企画されていますが、今後も常に開催していく予定だとか!パッときて、いつでも何かに参加できる環境が近くに整っているなんて!!
今まで八千代にこんなとこあった?!

↓ 明日はスケッチ教室もあるんだ!
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そんな誘惑を抜けると、いよいよ奥に見えるのが図書館!!
すぐ左には、ガラス越しに子ども向けの書籍スペースがみえます。
素敵すぎる!!
素敵すぎる!!

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そして、こちらが図書館の入口!

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出入り口のゲートを抜けると(このゲート、通り抜けるたびに緑色に淡く光るの。人数のカウント?未貸出本の管理?どっちかしら?)、右には本の返却口があります。
今まではカウンターへ直接持ち込んだけど、ここは1冊ずつ中に入れて返すんですって。
CDやDVDは直接カウンターへ返却します。
返却口へ入れた本は、中ですぐに返却手続きをしてくれているそうです。

ちなみに、出入口のすぐ右側にも返却用のブックポストがあり、一応閉館時じゃなくても利用できるそうですが、回収時間が決まっているので「返却期限が過ぎてる本を返した後にすぐ借りたい!」なんて時に入れてしまうと、次が借りれないかも!
※ただ、車で来た方は少しの駐車時間でも料金が発生してしまうので、市は「駐車場ゲート前のロータリーに停車して、図書館入口にある返却ブックポストに入れてください」と促しているとのこと。本当はドライブスルーのように降りなくても返却できるものを用意する予定だったそうですが、オープンに間に合わなかったとか。

⇒7/2付東京新聞で記事になっています「八千代の中央図書館オープン 駐車場ちょっと止めても300円」


左側に曲がると児童図書エリアが広がります。
背丈が低めの棚には、たくさんの紹介本が立てかけてあったり、その本棚も面白い形になっていて、どこかのセンスの良い本屋さんのような、あそび場のような、とにかく子ども心をくすぐるレイアウト!!
大人が通り抜けるには低すぎる棚に囲まれた、迷路のような棚にちりばめられた絵本や児童書の数々。わかったさんやこまったさんのシリーズの充実具合にビックリ!
通路の間には、大きなパステルカラーのソファーが置かれていて、とても素敵な一角です。

このスペースの中ほどには、こども専用のレファレンスがあるんです。
どんな本が借りたいのか、どんな調べものをしているのか、など、やっぱり大人のレファレンスには気軽に聞けないよね。いいわ、こういうサービス!

奥には「おはなしのへや」があって、丁度おはなし会が開催されている最中でしたが、そちらの様子もガラス越しで見えるので、閉鎖的じゃないし外からパッとみて子どもたちも参加しやすそう!
子どもテラスもちらっと覗きましたが、なにやらシャワーなどの水設備が・・・(しかもデザイン性の高いかわいいコーナー!)。
パンフレットには、天気の良い日は外にテーブルが出て、外で子どもたちが本を読めますとありますが、イベントも企画されているみたい!(ちらっと聞いたところだと、なんか絵が描けるとか何かデザイン的なイベントに使われるとか??定かではないんですけど・・・)

一般図書コーナーの間に、本当にたくさんあるのが椅子とテーブルのスペース!!
グループで使えるタイプだったり、気楽に一人でつかえるタイプだったり、その形はさまざまで、とにかく数が多い!!
びっくりすぐほど多い!!!
雲形テーブルには、高学年くらいの子どもたちが資料をみながら何か作業をしてるし、もっと小さめな丸テーブルでは、ドリルを持ち込んだ子どもたちが、宿題かな?勉強しているし。
本を読む子、お母さんを挟んで勉強会になっているファミリー・・・と、もう、まさに、八千代の学習の場って感じです。

新川が見える窓辺には、ずらーっと読書席が並んでるんですが、ひとつひとつにちゃんと手元用のライトがついてるんですよ!!しかも、座るとどこからともなく、鳥の鳴き声や川のせせらぎが聞こえてくる・・・!!!

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なあにここ!?ほんと、めっちゃいいじゃん!

そうそう、パソコンの持ち込みは第2学習室以外はどこでも使用してよいようです。
電源を使う場合は、第3学習室。各テーブルの下にコンセントがありました。
この第3学習室は図書館の一番奥にある階段を上がったところにあるんですが、陸上競技場を見下ろす景色が広がっています。
学習室には音が無いので、シーン・・・とした無音の空間。
私は少しざわついたところの方が落ち着くので、川の読書席(反対側は森の読書席になってる!)に入り浸りました。

第1と第2の学習室も、川の読書席も、どこも大きな窓に向かって机があるので、勉強がはかどりそう!!!
7月以降、やちなびの更新頻度が増えたら、あー、なび子は図書館浸りなんだなぁと思ってください。


本を借りたのですが、自動貸出機があるんです。
これがまたすごい!!
①借りたい本を前にある青いボードの上に「全部重ねる」。
②図書利用カードのバーコードを読み込ませる
③借りたい本の冊数をタッチパネルで入力する
すると勝手に、全部の本の名称が出てくるんです!!!
どこで読み取ってるの?!
どんなシステム!?
それでOK押せばもう借りられちゃうんです。

どんな作りになってるの、これ??

数時間だけの滞在でしたが、下校後の小学生が子どもたちで来ていたり、帰り際に中高生らしいお兄さんたちが来館していたりと、まさに文化的な施設というに相応しい様子で一杯でした。
ちょっと外構の草ボウボウが気になりましたけれども、今後また整備されていくのでしょう。

ホントに、とっても良い施設が八千代に出来たわ!!
有り難く沢山利用させていただきます。

●八千代市立中央図書館 047-486-2306
●八千代市市民ギャラリー 047-406-4116
千葉県八千代市村上2510番地(地図⇒アクセス詳細はこちら
(電車)東葉高速線「八千代中央駅」下車徒歩約15分、「村上駅」下車徒歩約10分
(バス)東葉バス 行き/八千代中央駅発⇒村上橋下車〔米本団地行(宮内経由)〕、帰り/村上橋⇒八千代中央駅〔八千代台駅行き・八千代医療センター行き・八千代中央駅行き〕
※どちらも所要時間は約5分。
【開館時間】図書館/10:00~19:00(火~金)、9:00~18:00(土日祝)、市民ギャラリー/9:00~20:00
【休館日】月曜日(祝日のときは翌平日)、年末年始
※図書館は、館内整理日と特別整理日は休館になります
【駐車場】有り/260台・有料「県立八千代広域公園駐車場」
※県民の日(6月15日)のみ無料
【ホームページ】http://yachiyo-library-gallery.jp/

〔関連レポート〕
2015年4月10日 県立八千代広域公園の図書館もうすぐ・・・(八千代フォト)
2012年12月26日 「八千代中央図書館&市民ギャラリー」の詳細情報と八千代市財政について

最近、市内各地でいろんな工事が進んでいますよね。

長期にわたって取り組まれてきた新川周辺整備。
今までは道路の修繕・改築や、橋梁の塗り替え、改修工事などが進められてきましたが、平成24年度に入ってからは詳細設計などを終えた建物関連の事業が、続々と工事へと移ってきています。

この12月に行われている市議会の第4回定例会でも、茂呂剛議員から新川事業についての進捗状況や今後の見通しについて質問が出て、都市整備部長から詳しく説明がありました(⇒12/7一般質問の様子は市議会HPで録画が観れます)。
それによれば “ふれあい農業の郷” では農業交流センターの本格的な工事がスタートしていたり、勝田台中央公園や辺田前2号などの公園整備も着手していて、今度の3月末には共用が始められる状況にあるようです。

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↑ 左はふれあい農業の郷予定地を、対岸の道の駅から撮影(H24.10月)。右はH24.11月頃から本格的に工事が始まった辺田前2号公園の様子です。

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↑ 勝田台中央公園やこの辺田前2号公園などには、地域住民の災害時避難先としての要素も取り入れられていて、遊具の他にもかまどベンチや防災パーゴラなども設置されるんですって!(写真は辺田前2号公園の整備予定図)


今回はそんな数々の「新川周辺地区都市再生整備計画」の中でも、特に気になっていた八千代市中央図書館・市民ギャラリーについて、どのような計画が進められているのかを具体的にご紹介していきます。
※今までの市議会定例会の内容や、八千代市ホームページにリンクされている関連資料などをもとに調べたものをまとめました。現時点で以下内容の正確性は確認済ですが、今後計画に変更が出る箇所もあると思いますのでご了承ください。

一応、基本情報をさらっとお話しておきます。
2015年(平成27年)にオープンが予定されている中央図書館。
私が八千代へ引っ越してきた十数年前当時から、県立図書館が出来るなんていう話が噂されていたのですが、なかなか実現に至らなかったんですよね。新川整備事業に国から交付金が受けられることが決まり、県に頼ることなく市が図書館設立を進められる財源が得られて、いよいよ具体的な話となりました。
実際、図書館新設については、5年前に市内住民から3万6千もの署名が集まったほどニーズの高いものです。

場所は、八千代中央駅と村上駅の中間あたりにある「むらかみ橋」のすぐ脇。毎年ふるさと親子祭の花火打ち上げ場所になっていたところに建設されます。 ⇒地図
3.11の東日本大震災では液状化による地盤の脆弱性が指摘されましたが、震災の際に液状化したのは表面に整地していた土壌部分だけで、地下は大変強固な地盤であることが地質調査の結果分かりました(現在着手中の地盤改良工事は、総合グラウンドの部分だけで済んでいます)。図書館の建物には免震構造(=地震を耐えることができるが揺れを抑えられない耐震ではなく、振動を建物下のダンパー等によって吸収し揺れをほとんど感じさせないのが免震構造。図書など展示品の落下・転倒を防ぐ。)を採用しているため、今後の震災対策には万全を期してるとのことです。

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↑ 八千代市中央図書館・市民ギャラリーの複合施設の完成イメージ

そもそも、現在4か所ある図書館の充実を図るのではなく、なぜ新たに作らなければならなかったのか?
その理由もまとめておきましょう。

・蔵書数の限界
八千代市内にある図書館は、蔵書の充実を図ろうにもすでに書庫が一杯でこれ以上増やせない状況になっています。具体的には、緑が丘図書館 約12万5千冊、勝田台図書館 約10万8千冊、大和田図書館 約10万5千冊、八千代台図書館 約8万5千冊の蔵書数があるのですが、新しく本を追加する余力が無いというのです。
とは言え、近隣市の地域図書館と比べて蔵書規模が小さすぎるわけでもなさそう?と思って調べてみましたら、近年ではそれらをバックアップする“中央図書館”の整備が各市で広がっているんですって。

全国の公共図書館蔵書数ランキングでも上位に入ってくる市川市や浦安市、千葉市といった70万~80万冊規模の中央図書館を引き合いに出しても話にならないけれど・・・、例えばお隣りの佐倉市では一足早く図書館整備計画が進められていて、平成3年時点で市内図書館全体の蔵書数が約20万冊規模だったのが、平成15年には約65万冊まで整備され、2年後の平成26年度には90万冊まで増やすことを目標にしているとのこと。この躍進には蔵書可能な施設の整備がすすめられてきたことも要因のひとつで、特に規模の大きい志津図書館には八千代市からの利用者が多いことも知られています。八千代市民に図書館を利用したいというニーズはあるのに、それに耐え得るコンテンツの充実が図れず、利用者が市外へ流出しているわけです。

既存の図書館には貴重な資料も多く、より多くの方に八千代市の図書館を利用してもらうためにも、圧倒的な蔵書容量を持つ中央図書館が不可欠ということでした。既存の地域図書館の負荷を軽くしてあげることで、スペース的にも余力が生まれ、ニーズに合った書籍を多く置くことができたりと、再生化にもつながることが期待されています。
ちなみに、市内4カ所にある図書館のうち、とくに大和田図書館と八千代台図書館の老朽化・耐震については心配されるところではありますが、単独での建て直しや耐震工事、蔵書拡大に耐え得る設備改善について検討されたものの、通常の予算内で財源を確保するには大変厳しい状況でした。早急に対応するには、国からの補助金対象となる新川事業に盛り込んで、新設した中央図書館側からサポートするほうが現実的だったようです。

・子供向けスペースの不足
既存の図書館では、親子がゆっくり図書に触れあう環境が整備しきれていません。
利用者間でのクレームで最も多いのが、子供が騒いだり駆け回ったりと子供が発する騒音だそうですが、一番新しい緑が丘図書館でようやくそれらしい設備を整えられたものの、勝田台図書館ではワンフロアに児童と大人向けの図書が並んでいるため、周りを気にしながらゆっくり選ぶことが出来ない状況です。八千代台図書館は2階に児童図書がまとまっているものの、3階建ての建物を行き来しなければならないことや、同じく大和田図書館も児童図書は別館にあるので多少賑やかにしても問題ないものの、児童書が1階・2階と分かれているので使いづらさが指摘されています。
八千代市は「子どもの読書習慣の形成には、家庭の中に本がある環境を作ることが大切」という理念のもと、子どもの発達段階に合わせた本の選び方や楽しみ方の情報を得るためのサポートに傾注しています。
平成24年4月からは、八千代市在住のすべての赤ちゃんに絵本パックを贈る「ブックスタート事業」が始められました(H24.4月生まれ以降が対象です)が、これも家庭から本に触れ合う機会を増やしていく後押しにと企画されたものです。
中央図書館では積極的に図書館を利用してもらえるように、絵本や児童書の充実はもちろんのこと、乳幼児を連れて来館しやすいようなレイアウトや設備充実を図ります。

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↑ ブックスタートパック見本。図書館で借りる大きめな絵本もすっぽり入る布バッグ付です。赤ちゃん広場で配布されますが、その場で読み聞かせを行うほか、乳児期から家庭での絵本を介した親子の言葉かけやスキンシップの大切さを伝えます。
⇒詳細はこちら(H24.9.5 広報やちよから)

・八千代中央駅及び村上駅周辺地域向けの図書館整備のため
平成10年頃から八千代中央駅や村上駅周辺の都市計画化が進められるにつれて、人口が急激に増加していきました。この地域をカバーする図書館が現在も無いため、整備が急がれています。今回の中央図書館までは両方面からの遊歩道などが整備されたうえで、このあたりの地域図書館としての役割も担えるような立地に建てられることになりました。

・学習スペースの不足
八千代市では、受験勉強などで利用したくてもじっくり自習できる場所が少ないという問題を抱えています。緑が丘図書館は設備が整ってはいるものの学習スペースが少なく、1階にある28席の自習室は入れ替え制(予約をして時間交代制)で、落ち着いて勉強ができない状況です。八千代中央駅にある生涯学習プラザも、1階フロアではいつも満席だったり、人通りもあって落ち着いて作業する環境としてはやや不足気味。勉強場所を求めて、学生は郷土博物館にまで足を伸ばして自習の場を求めている状況だとか。
既存の図書館に学習スペースを確保しようにも、先の蔵書スペースの問題や、そもそもの建物の狭さなどが邪魔をして、どうにも工夫しようがないのが現状です。

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↑ 左は緑が丘図書館の自習室。予備校の一室みたいな雰囲気です。右は勝田台図書館にある学習スペースですが、一般向けの席は写真に写るこのテーブルしかありません。

ようするに、市内に既存する4つの図書館の設備や機能に限界がある、ということなんです。
今回の中央図書館にどのような機能を持たせるか?どうレイアウトすれば良いのか?など、詳細設計に携わる方々の中心には、過去に市内全4か所の図書館で勤務されてきたご経験をお持ちの方もいらっしゃると市議会でも話が出ていたようです。
現場で感じてきた問題点が分かっているからこそ反映できた、その具体的なプランとは?!


八千代市中央図書館の特長について

この施設は、図書館と市民ギャラリーとの複合施設です。
誰もが気軽に利用でき、使いやすく快適な生涯学習施設となるよう企画・設計されたものです。
敷地面積は1万500㎡、延べ床面積は約6,089㎡で、そのうち中央図書館の専有面積が約3,605㎡、市民ギャラリーが約1,057㎡、共用部のエントランスなどが約1,426㎡となっています。
建物は地上2階建てですが、基本設計のコンセプトのひとつに「利用者スペースをワンフロアにして、使いやすさを重視すること」とあるように、図書館も市民ギャラリーも同じ階で全て行き来できるように工夫されています。

1.図書館へのアクセスについて
駐車場がすぐ目の前に約260台分、駐輪場は約175台分用意されています。ここは総合グラウンドと共用で、送迎用の大型バスが入れるようなロータリーも。
2015年度にオープン予定の図書館なので、市内巡回バスなどのルートに加えたりといったアクセス向上のための施策については今後検討されるようです(ちなみに女子医大のときもオープンした後にバスなど交通関係が整備されましたし、そのあたりは恐らく議会の話題にものぼるとみられています)。
駐車場から建物へのルートも、車イスやベビーカーでも問題なく入れるように段差をなくすなど配慮されています。

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2.圧倒的な蔵書数で地域図書館をバックアップ
中央図書館の収容可能冊数は、開架(=実際の本を見ながら探すことができる本)約17万冊、閉架(=目録などを元に資料を探す方式。一般利用者は実際に書架の間を歩いたり、本を直接手にとったりしながら探すことはできません)約29万冊の、合わせて約46万冊となっていて、現在の4つの地域図書館の蔵書冊数の合計とほぼ同じになっています。
中央図書館がオープンした後には、市内の4つの地域図書館との連携強化が行われていくとか。
各図書館それぞれで保管していた特徴的な図書(例えば、大和田図書館には八千代市の郷土資料が沢山そろっていたりします)など、特に調査・研究に役立つ専門書を中央図書館に集約することで、地域図書館との役割分担を行います。それによって従来のようにいくつもの図書館へ足を運ばずに済むようになるだけではなく、スペース的に余力が生まれた既存図書館ではニーズに沿った新しい本を増やしやすくなるなど、図書館全体のサービス向上につながります。
もちろん中央図書館に集められた書籍は図書館間での物流便によって各所へ配布できるので、より一層豊富な蔵書の中からチョイスできるようになります。


3.子供向けに考えられたスペース満載!
0歳の赤ちゃんでも寝転がりながら絵本に触れられるような、騒がしくしても気にすることなく本に親しめるスペースが用意されました。近隣市の図書館で人気の、“読み聞かせ”をしても周囲に迷惑がかからない部屋があったり、外のテラスに出て自然を感じながら本に触れられたり。絵本は手に取りやすいように表紙を見せて置ける棚を揃えたとか。
乳幼児の親子でも過ごしやすい環境を整えるため、児童用トイレや授乳室も用意。
親子はもちろん、子供だけでもじっくりゆっくり過ごせる工夫が満載です。


工夫1 一般図書と動線を分ける
使いやすさを考えてのワンフロアに広がる図書館ですが、子供向けと一般向けのエリアを動線によって自然と区切られるレイアウトになっています。図書館の貸出確認ゲートを入って一番近くの、すぐ左側に子供が利用するゾーンがあります。一般図書から一番遠い場所に乳幼児用の絵本が置かれ、だんだんと知識関連の本、ティーンズ向け、と成長につれてスムーズに一般図書へと手を伸ばしていけるような配慮も。
ちなみに一般図書との境は雑誌コーナーになっているので、多少の騒音も許容範囲内?
完全に部屋を分ける手法もありますが、結局親も本を借りたいとなると子供を連れて一般図書フロアへ立ち寄らなければならず(階が違うとさすがに子供を置いて自分だけ向かうのも心配!)、そこでちょっとでも声を大きく笑ったりするだけで注意しなければならない気苦労を思うと、ついつい子供のためには図書館へ行っても自分のための本はなかなか借りられなかったんですよね。
中央図書館の書籍レイアウトを見ると、暮らしに関するものが一番幼児向けエリアに近いのも助かりますし、育児関連の書籍を下に出てくる“こどもテラス”そばに置いてもらえる予定もあるようだし。
ママも本に親しみやすいレイアウト、これは嬉しい!

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↑ 図書館を入って一番近い場所に子供向けエリアが。

工夫2 ゆったり過ごせる雰囲気
館内は雰囲気づくりにも大変こだわりがあるそうです。
子供向けエリアに置かれる図書館家具は、子供が怪我をしないよう角が丸くて、見た目も可愛らしい雲形の木製家具などが配置される予定。
また、数か所に“光庭”というものが設計図に書き込まれていたのですが、これは天井部からガラスに囲われている庭で、自然光を室内に取り込むことで柔らかい雰囲気を演出。しかも過剰な照明が要らないので節電にもなります。そもそも図書館は奥行が深くなる特性があるので、どうしても一日中照明に頼る傾向がありますが、ワンフロア設計という建物の特色を生かして“天空光”を効果的に利用しています。ただ採光を考えただけではなく、図書館全体に差し込む光のうつろいが計算されていて、一日中いると館内の雰囲気そのものが変わっていく様子がうかがえるらしい!
こうした効果で昼間は極力照明をつけずに活動できるほか、太陽熱を利用した冷暖房設備など、自然エネルギーを活用した節電対策が随所に施されているのもこの施設の特長です。
ちなみに、曇りや雨の日は自動的に調光されるので、部屋は一定の明るさが保たれるようになっているそうです。

工夫3 こどもテラス
子供向けエリアの一番角には、“こどもテラス”というウッドデッキタイプのコーナーがあります。こちらは屋根はなく(パーゴラ的なものはあるようです)、ベンチがあって外で絵本を読んだり、泣いてしまったお子さんを連れだして気分転換させたり・・・といった、ちょっとした息抜きスペース。外に面していますが、子供が勝手に館外へ出られないよう囲われているので安心です。
ここには水道もあるそうで、親子で参加できるワークショップなども開催する予定。
このテラスの出入り口にもテーブル&チェアがあって、お母さん方が一息つきつつ育児に関する本などを手にできるような書籍配置も検討されているそうですよ!

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工夫4 おはなしのへや
こどもテラスのすぐ右隣りに配置されているのが、“おはなしのへや”。
図書館のイベントとして読み聞かせを行う場所ですが、行事がないときには乳幼児をお連れになった親子や、子供の自由な読書スペースとして利用できるようにと考えられています。
ここではお母さんが声を出して気兼ねなく読み聞かせができるのが魅力!図書館内にはベビーカーが持ち込めますが、この部屋は乳幼児がハイハイしたり寝っ転がったりできるようになっているので、出入り口にはちゃんとベビーカー置き場も完備!

工夫5 児童書の書庫
この書庫には、児童書の選び方について書かれている本など、児童書に関する資料がまとまって置かれています。保護者の方が絵本選びの参考に利用するのはもちろんのこと、児童に関わるお仕事をされている方への参考図書としても活用してもらえるスペースです。
この書庫の入口には、授乳室や児童向けのトイレもあります。

工夫6 グループ学習室
小学生になると図書館見学が行われることがあるそうですが、今までは受け入れるにもスペースに余裕がなくあまり良い環境を提供出来なかったとのこと。この中央図書館には、園児や小中学校の生徒がクラス単位で受け入れられる学習室を用意したので、半日くらいゆっくり落ち着いて図書館で過ごせます。グループ学習に使用されないときは、子供たちが落ち着いて本を読める部屋として自由に使ってもらえるよう解放します。


4.学習スペースの充実
中央図書館には合計400席もの自習席が完備され、一日中集中して学べる環境が整えられます。
テーブルは基本的には外へ面して設置されているので、新川や周囲の緑を望みながら学習できるという、何とも魅力的な配置に!
主な学習スペースは目的別に3区画に分かれていて、小声の会話が可能な会議室タイプ、パソコンの持ち込みが可能なタイプ、さらに会話禁止の静粛を求める方向けの部屋が用意されています。
この3区画以外にも、新川側に面しているや、書籍棚の間などに、いくつもテーブルとイスのセットの座席が用意されていて、多様な利用スタイルに対応できるよう配慮したそうです。中でも面白いのが、自分の書斎のようにゆっくりと集中できる個室タイプの部屋が4つあるんですって!
予約が必要な席もあるようですが、学習目的のスペースはたくさんあるので、例えば緑が丘図書館の学習室のように予約を取り合うような状況にはなりにくいと考えられています。

その他、障害がある方が利用できる対面朗読室や録音室、図書館を基点とした市民活動をサポートするボランティア室(=読み聞かせや手作り布絵本、視覚障害者向けの本など、ボランティア活動をしてくださる方への作業スペースとして提供。)や研修会議室なども設けられています。
そして新しいサービスとして、ICタグを利用した自動貸出機や自動予約棚などを設置し、利便性が図られるそうです。
また、この施設が“八千代市の情報提供の拠点”となるよう、出入口近くには総合情報ボードが設置されていて、ポスターやチラシなどの掲示板、モニター、パンフレットラックなどが用意されます。こちらには市から発信される公的な情報はもちろんのこと、「図書館にポスターを貼りたい!」といった要望にも応えていきます。

5.市民ギャラリーと中央図書館の相乗効果
既存施設では、市民のためのギャラリーとして利用できる場所は、市民文化祭を行っている勝田台文化プラザなどが主な場所。市内小学校に通う子供たちの絵画や工作、書道展などを、今は市役所1階のスペースで展示したりしているそうですが、今後はこの中央図書館と併設する「市民ギャラリー」を利用することで、より幅広い層へ作品に触れる機会を提供できることが期待されています。
どちらかと言えば図書館利用者のほうが圧倒的に多いと想定されていますが、その方々にギャラリーの存在を意識させ、立ち寄る意欲を自然と引き出すようなゾーニングが設計に組み込まれているんですって!

市民ギャラリー内には、市民展示室と常設展示室、収蔵庫などがあります。
市民展示室は可動壁で4室に区切られているので、内容によって接続利用することも可能。最大で約524㎡になり、現在市内で開催されている最大規模の展示会に十分対応できるスペースが確保できるようになっています。
何よりギャラリーの一押しポイントは、展示物の見栄えがより良くなるよう、ピクチャーレールの位置や光の当たり方などが計算しつくされているというこだわり設計。
従来は市民会館に展示していた星 襄一(ほし・じょういち 昭和後期の版画家)氏の作品357点も再び常設展示されることになっているそうです。
市民ギャラリーと図書館という相性の良さを生かし、市民の文化活動を支える施設として活躍していきそうですね。

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6.一日ゆったりすごせるための喫茶スペース
左右に分かれて2か所ある出入り口の間の円形建物内は、70席程度の喫茶・フリースペースになっています。まだ業者は決まっていませんが、こちらではコーヒーや軽食も販売される予定。この施設を利用する方だけではなく、隣接する総合グラウンドや公園へ遊びに来た方にも嬉しいサービスとなりそうですね!
現在、実施設計に入っている段階だそうで、詳細については設計完了後、広報や市のホームページなどを通じて周知されるとのことでした。


ちなみにこの施設の基本設計は、(株)岡田新一設計事務所に任されています。
基本設計委託業者を選定するにあたって、
・柔軟かつ高度な発想力、技術力
・豊富な実績
・取り組み意欲の高さ
などを持ち合わせ、中央図書館と市民ギャラリーの複合施設としての特性を生かせる最も適した者とするため、公募型プロポーザル(=業者選定の参加希望者を募って、提出させた技術提案書をもとに総合的に評価し、企画内容や業務遂行能力が最も優れた設計者を特定する方法)を採用しました。
選定された岡田新一設計事務所の実績については、新潟市立中央図書館や、図書館と公民館の複合施設である我孫子市生涯学習センターアビスタ、宇都宮美術館、最高裁判所など数多くあります。しかも公共建築賞や図書館建築賞などを受賞しているとか!
そんな豊富な実績と力が、こうした基本設計に生かされているんですね。


今後のスケジュールなど

この整備事業のスケジュールは
平成21年3月 中央図書館と市民ギャラリーの複合施設である「八千代市中央図書館等整備構想」の策定
平成22年3月 「八千代市中央図書館等整備計画」策定
平成23年度 基本設計 ⇒基本設計の概要はこちら
平成24年度 実施計画
平成25年~26年度 工事
平成27年度 開館予定
という流れで進められていきます。

一方、既存の地域図書館について、特に大和田図書館と八千代台図書館の老朽化が目立つため、「もしかしたら中央図書館が出来たら、閉館するのでは?」という心配の声も。ただ、そこは『地域図書館があっての中央図書館』という構想なので、おそらく閉鎖はないと思われます。
中央図書館は新川事業の一環で予算が組み込まれていますが、地域図書館の対応は新たに予算を組まなければなりませんから、今後は他の事業との兼ね合いを見ながらの対策になりそうですね。
この件については現在検討中とのことなので、老朽化対策やそのための費用の捻出などの方向性が固まった段階で、情報が出てくるでしょう。


財政状況について

ここまでは色々と魅力的なお話をつづってきましたが、やっぱり気になるのは「その財源はどのように捻出されているの?八千代市にとってその支出は今後に悪影響を及ぼさないの?」といった、費用面。
丁度12月1日付の広報やちよに、平成23年度の決算内容や一般会計決算額をもとにシュミレーションした“年収500万円の家計に市の収支を置き換えたら・・・”なんていう内容が紹介されていましたが、それらや市が公表している資料などをもとに、疑問に思う点をひとつずつ確認してみましょう。

★今回の新川周辺整備事業は、約81億円もの費用がかかると聞いています。
八千代市の財政状況に見合うものなの?

平成23年度の一般会計(=行政運営の基本的な経費が計上されるもの。特別会計や公営企業会計などは、それぞれ用途が決まっているのでここでは省きます。)の歳入は約556億円でした。
81億円の今回の新川事業を分かりやすくするために、単位を億から万に変えて、一般家庭の家計に例えてみるとこんな感じの規模の話になるんです。

「年収556万円の家庭が、81万円の車を購入するためローンを組みました。21万円は親から援助してもらいました。頭金として1割~2割5分の頭金を支払い、残りを10~15年のローンを組み、返済していきます。」
※21万円・・・新川事業に対して、国から「まちづくり交付金」という補助金が交付され、それが約21億円あります。まちづくり交付金とは、地域の歴史・文化・自然環境などの特性を活かした、地域主導の個性あふれるまちづくりを実施し、都市の再生を効率的に推進することにより、地域住民の生活の質の向上と地域経済・社会の活性化を図ることを目的とした制度で、「都市再生整備計画」に基づいて実施される事業について、事業費の一部を国から交付されます。
平成22年度より「社会資本整備総合交付金」に名称が変更されています。
※頭金・・・市の持ち出し分(借入する年度により国の施策の変更がありその額は変動します。)
※ローン返済期間・・・道路事業が10年、建物は15年かけて返済することにしています。

【注意】あくまで市の収入に対して、どんな比率の支出がなされているかをイメージしやすく単位を変えた例えです。コメント欄で「頑張れば個人レベルで払えそうな額に錯覚します。」というご意見をいただきましたが、もちろん元の単位は“億”です。ただ、どうしても億だと1億でももの凄い金額に思えて、財政の状況を正しく受け止めにくい印象を持ったので、あえて判断しやすい単位に置き換えさせていただきました。
ちなみにこの例は、八千代市ホームページの財政情報資料にも同じように表現してあります。

⇒参考/平成24年度予算の概要「やちよの家計簿」

今回の新川事業以外にも、市では年度間、世代間負担の公平性を維持するためにローンを組んで実施している事業もありますが、ローンの総額については常に考慮されていて、なんでもかんでも新たにローンを組んで事業を行っていくわけではないそうです。
ただし、現在は東日本大震災の後、緊急に対応する事項として耐震事業を優先的に行っていることもあり、ローン残高が増えている状況とのことでした。

★新しく建物を増やすということになれば、それに伴って維持費も生まれます。
年間約7億円と聞いていますが、その見通しは検討されているんでしょうか?そして財源の確保もきちんと計画されていますか?

この7億円を先の家計で例えると、月額に直せば車の維持費レベル(ガソリン代や保険料など)に置き換えられる計算になるかしら。新川事業に関する維持・運営経費は、市の事業全体のなかで調整して捻出するべく、他事業を無理のないよう優先順位をつけながら執行していくこと、そしてさまざまな経費削減を目標とした行財政改革に取り組む、という2本柱で財源を確保していくということです。

★八千代市は近隣市と比べても、かなり積立金に余裕が無いと聞いてます。実際どうなんでしょうか?
例えて言うなら、佐倉市や船橋市などは、もう子供たちが巣立った家庭。今まで子供にかかってきたお金を貯蓄にまわせる状況にあります。一方、八千代市は高校や大学の受験を控えた子供たちがいるような家庭をイメージしてみてください。一番お金のかかる時期で、一番貯蓄に回しにくい時期ですよね。
八千代市は今、東葉高速沿線で若い世代が急増したことへのニーズ対応が求められているうえ、最初の人口急増期からしばらく経ってのリニューアル時期も重なり、とても金銭的に苦しい状況です。

とは言え、せっかく集まってくれた若い世代をどう留めておくかは市にとって大きな課題!
私の周りでも親世代を支えるために同居する家族も増えていますが、街に魅力があれば、もともと八千代に住む親世代から土地を譲り受けて、その後も若い世代に住み続けてもらえるきっかけにつながりますよね。

そのためにも、魅力ある街づくり、そして将来性を考えての事業をということで検討を続けてきたひとつがこの新川事業でもあるんです。もちろん早急に対応するべき課題には対応されているうえです。例えば子供たちが急増した地域に小学校を新設したり(萱田南小学校、緑が丘小学校)、老朽化していた消防本部の建て替え(防災の拠点になる消防本部がつぶれたら話になりませんしね)、またごみの最終処分場の延命化などもすでに完了しています。
また、気になる小中学校の耐震化ですが、平成20年度から計画的に進められていて、平成27年度に全校が完了するようです。 ⇒資料

★貯蓄にまわせないとはいえ、平成13年には21億もあった貯蓄(=積立金)が平成21年度末にはほとんど無い状況でしたよね。一体どこへ行ってしまったんでしょう?
地方自治体の財源のひとつとして“普通地方交付税”という国からの補助金があるのですが、千葉県の中でも、空港がある成田市や東京ディズニーランドがある浦安市などは不交付でも運営できる財政力がありますが、八千代市を含めてほとんどの市はこれがなければ運営に支障をきたすほど重要な収入源になっています。
八千代市では街づくりのための事業をすすめるべく多くの支出が毎年重なっていたにもかかわらず、平成19年~21年度の3年間は、この普通交付税が全く交付されない「不交付団体」となってしまったんです。
(これは国が定める収入額を上回ると交付されません。「一定以上の収入がある自治体は、自身の収入のみで運営しなさい」という理由からのようですが、これはあくまで自治体の収入額から算定しているだけで、支出が多い状況であるとか、積立金がほとんどないといった実態は加味されません。)

平成12年度には普通交付税が約30億円も入ってきていたのですが、国の地方交付税総額が減少し続けた結果、平成18年度まで支給額は減り続け、そして交付額がゼロになった平成19年~21年の3年間は、今までの積立金を切り崩して何とか乗り切ったため、そこで積立金がほとんど底を尽きてしまったという・・・。
そのような状況でも、平成21年度からは無料の妊産婦健康診断を5回から14回に増やしたり、ワクチンの無料化に対応するなど市民サービスの拡充は図っていたので、そうした財源を確保するためにも、積立金を切り崩す額が増えてしまったという経緯があるようです。

★八千代市の今後の財政はどのような感じになるんでしょうか?まさか今回の事業のツケがあとあと市民に跳ね返ってきたりしませんよね?
平成22年には再び普通地方交付税が交付され、毎年15億~19億円程度の収入が得られるようになりました。並行して行財政改革(人件費の削減など)にも取り組むことで、ようやく少しずつ積立金にまわせるようになりました(実際に決算状況を平成19年度前後と比べてみても、23年度の積立金の金額は圧倒的に増えていますし、23年度は全く積立金を切り崩していません)。 ⇒資料

とはいえ、市民ニーズもますます多様化していますし、経常的にかかる費用も多く厳しい状況ではあるようですが、先ほどのローン返済にまわすための基金の積み立ても積極的に行われているなど、健全な財政運営を執り進める努力が多方面でなされています。

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かなり長くなってしまいましたが・・・まとめると、こんな感じです。
ひとつひとつ丁寧に資料を見ていけばすべて公開されている内容なんですが、どうしても部分的にしか情報は入ってこないので、誤解が生じやすいもの。
こうやって全体的に見えるようにすると、ちょっと噂などで聞いていたことと違うなぁ・・・と、とくに財政面ではすごく思いました。
八千代市が目指す“住み続けたいと思える街”づくり、来年以降も注目です。


【ご参考】新川周辺整備事業 進捗状況
・ふれあい農業の郷 
交流センターの工事を実施中。農業交流センター、ふれあいの森、ふれあい広場が2013年度オープン
・総合グラウンド 
地盤改良中。来年度(2013年)施設整備が始まり、2014年度オープン予定。
・中央図書館 
詳細設計を詰めている最中。2013年から工事が始まり、2015年度オープン予定。
・道路 
20か所修繕、18か所改築(市役所、村上周辺)。今後は米本団地、勝田台駅周辺の工事を行っていく。
八千代中央駅はバリアフリー重点整備地区、視覚障害者誘導ブロックの配置。
勝田台地域、2013年から安心歩行エリア内の歩行者路面の着色。
・橋梁 
塗り替え、宮内橋改修改良。城橋仮橋工事中。
・公園 
勝田台中央、辺田前2号、3号、5号工事実施中。2013年に共用開始。黒沢池近隣公園は2013年から工事に着手し、2014年から共用開始予定。


【市ホームページ 参考資料】
★八千代市第4次総合計画 紹介ページ
★中央図書館及び市民ギャラリー施設概要
★八千代市中央図書館等整備構想
★その他 市役所各組織の担当業務別資料

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野球場から子供の広場の端まで、南北に約1kmほどもある八千代市内最大の公園です。
駐車場があるので遠方からもアクセスしやすく、また東葉高速線の村上駅からも徒歩約10分ほど。ここの多目的グラウンドでは市内の大きなお祭りが開催されたり、ふるさと親子祭りの花火大会会場にもなっているので、日によっては公園内&周辺が大変混雑します。

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駐車場
敷地内にある体育館入口左と、通りを挟んだ野球場側の2か所に無料駐車場があります。
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徒歩の場合
東葉高速線の村上駅からは、桜の広場前まで約9~10分程度でアクセスできます。

大きな地図で見る

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↑ 村上駅からヨーカドー前を通って新川大橋の左側の道へ(写真がやや古いのですが、今はマクドナルドとすき家が建っています)。

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↑ 新川大橋は渡らず、その左にある坂道を下ります。道路を挟んだ先に新川があります。この対岸に、総合運動公園があります。

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↑ かぶとむしとあかとんぼの絵のタイルが等間隔にはめ込まれたなかよし橋を渡れば、左手にテニスコート、右手に桜の広場がある、公園の中間あたりに到着です。

メイン広場(噴水のある広場)
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夏場になると、シャツ1枚の子供たちで賑わうのがこちらの噴水。
中を素足で歩いたり、ぱしゃぱしゃと手を入れたりといった水遊び程度ですが、幼稚園児くらいまでなら十分楽しめます。
先日も清掃業者の方が、夏本番を前に水をすべて抜きながら清掃していました。

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↑ 撮影したのが12月頃だったので寒々しい感じですが・・・ここの中央あたりの段々になっている水路で皆さん遊んでいます。

多目的広場
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砂利のグラウンドです。日中はゲートボールをしているお年寄りの方々、夕方近くになると少年サッカーがあったりと、何かしら使われている時間が多いんですが、広いので端のほうで遊ばせてもらったりしています。
お手洗いが噴水側に設置されていて、ベンチが両サイドに何台か、あとバスケットゴールが2本あります。
うちのなび次男は電車が大好きで、このグラウンドからは東葉高速線がすぐ正面に見えるので、お気に入りのスポット!
スポーツ関連の行事のほか、市内で行われる源右衛門祭りやふるさと親子祭、どーんと祭りなどもここで開催されています。

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あじさいの道
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多目的広場から桜の広場へ向かうプール側の道沿いには、八千代ふるさと50景に選ばれている「あじさいの道」があります。新川大橋の高架下で日陰になっているので、ダンゴムシもいっぱい。しかもここのダンゴムシは、うっかり出会うと卒倒しかねないほど超巨大・・・(普通サイズも沢山いるけど)。あれは丸まるんでしょうか?わらじ虫なのかしら。

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ちなみにアジサイは多目的広場の新川側の歩道沿いにも並んで咲いています。

桜の広場
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八千代総合運動公園内には、あちらこちらに桜が植えてあります。
グラウンドの周り、新川沿いの遊歩道、中でもお花見に丁度良い広場になっているこの「桜の広場」は、シーズンになるとシートで一杯になります。

桜のあとの新緑の季節、そして秋の紅葉の季節も、ピクニックに丁度良いスポット。
よくなび息子たちと一緒に、おにぎりだけ持って立ち寄ったりしています。
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↑ テーブル&ベンチがいくつもあるので助かる!

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↑ 新川大橋から見た桜の広場。

ちなみに桜の広場あたりには小さな芝生の山?があるので、雪が降ると絶好のソリ遊びポイントにもなるんです。
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↑ 高架下は氷が張るので要注意!

子供の広場・冒険広場
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一番奥にあるのが、大きな円形の砂場や、吊り橋、すべり台、網などの複合丸太アスレチックがある子供の広場、そして山の上にあるターザンロープや丸太遊具で遊べる冒険広場などの一角です。
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広場の奥にはブランコや鉄棒もあります。アスレチックは、2歳頃からなび息子たちはなんとかクリアできていましたが、斜面に続く冒険広場までのアスレチックは、なび長男が3歳半~4歳頃になび夫さんと登ったのが初めてでした。
※注意 未就学児の利用の際には,必ず保護者が付き添ってくださいと注意書きがあります。
3歳違いのなび次男を連れていくと、とにかく0歳代は口に砂を入れてしまうので目が離せず、遊具も大きい子向けなので落ち着かなかった!1歳を過ぎてくれば、大分楽しく遊べるようになります。
アスレチックが小学生向けなので、平日午後は帰宅後の小学生で賑わっています。未就園児連れのママは、お昼前後にお弁当を持って遊びに来ている様子をよく見かけます。

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↑ 斜面に続くアスレチックはかなりハード!怖さを知らない3歳のなび息子をヒーヒー言いながら追いかけてました。もうすぐ6歳になる彼は、すっかり一人で登って降りてこられます。

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↑ 山の上の冒険広場には、右斜面にある階段からも登ることができます。ちなみにここは、老朽化のためにH23年7月末に撤去されたローラー滑り台をすべるときに使われていた階段です。

総合運動公園には、いたるところにベンチがあるので、ぜひ天気の良い日はお弁当持参で!
ただし、真冬は午後2時過ぎるとこの公園全体が日陰になってしまい、全く陽があたらず激寒。逆に真夏は、朝9時には公園で日陰を探し探し移動したくなるほどのカンカン照り・・・。
季節によって防寒・日除け対策を!

●八千代総合運動公園
千葉県八千代市萱田町253ほか
【駐車場】有り/無料
【トイレ】有り/多目的広場、子供の広場に各1
【テニスコート】有り/10面(なかよし橋のそばに8面、野球場の裏に2面)
〔関連レポート〕
2008年06月27日 八千代総合運動公園のアジサイ

【追記】2012年5月3日 頂いたコメントの内容をもとにいくつかの質問を八千代市へ投げかけ、その回答を頂いたので追記しました(末尾)。
【追記】2012年4月19日 反対派意見について、一部内容を追記しました。
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八千代市で近年注目され続けている、新川周辺の整備事業。
この計画について、4月22日にTBSテレビ「噂の東京マガジン」で取り上げられる予定なんだとか。
(といっても、テレビですから番組変更になる場合もあるのであしからず・・・。)

とにかくこの事業については、反対の声も少なくありません。
特に賛成派・反対派という対立が激しくなった、前回の市長選の際には至るところで話題にのぼっていましたが、推進派の豊田市長が当選し“民意を得た”ということで、一応の決着を見せているといったところではありますが・・・。
予定通り進めば平成26年~27年には全事業が完了するという段階にきているというものの、いまだに賛否両論、反対派の活動が絶えない状況です。

反対派の方がおっしゃるには、『新川沿いに約74億円という巨額の税金を投入して、「図書館」「市民ギャラリー」「総合グラウンド」「やちよふれあいの農業の郷」の4つの建設事業を進めるという、いわゆる「新川ハコモノ計画」は、近年全国的に批判されている典型的な「ハコモノ事業」そのものではないか!』という見解。

一方、賛成派からは『八千代市全体の街づくりとして重要な意味合い。そもそも、ハコモノばかり取り上げられるが、事業の名称は「新川周辺地区都市再生整備計画」であり、市内の道路整備も含めてすべて10年以上前から入念に計画され積み上げられたもの』と、話しが食い違うばかり。

果たして、八千代市の財政状況は本当のところどのような状況に置かれるんでしょうか?
また、事業の具体的な中身についてもイマイチ分からなかったので、それも含めて公開されている資料や、市の関係者からお話を伺って双方のご意見をまとめてみました。

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ちなみに、反対派の立場でご意見を頂いたのは「情報公開と市民の会」さん。
今回「噂の東京マガジン」のレポーター清水国明さんから、反対派として取材を受けた方々です。
平成21年に市から計画が公表された当初から「慢性的な赤字に苦しむ八千代市でハコモノ建設など、市民は誰も望んでいない」と計画の見直しを訴えてきました。実際に、計画の是非を問う住民投票の実施を求めたものの議会で否決され、計画決定後は「事業の中止」を求め続けていらっしゃいます。

一方、賛成派のご意見を伺ったのは、八千代市議会議員さん。
この事業が市議会で可決されたとき、賛成の立場でいらっしゃった一人です。

さて、この事業全体の概要については書ききれないので、特に注目されている以下の事柄4点に絞って、反対派・賛成派それぞれの見解をご紹介していきます。
1.「八千代市中央図書館」について
2.「市民ギャラリー」について
3.「やちよふれあいの農業の郷」について
4.費用面について


1.「八千代市中央図書館」について
八千代中央駅と村上駅の中間あたりにある、新川沿いの場所を予定地とする新設図書館「八千代市中央図書館」についての見解です。この図書館を設立するにあたって、市民のニーズの多様化、高度化、専門化に応えていくためには、市内に既存する4つの図書館の設備や機能では限界があること、また八千代中央・村上駅周辺の人口急増地域に対する図書館整備が急がれていることが理由として挙げられています。さらに、この中央図書館によって既存図書館の再生化・バックアップも図る狙いがあります。
【反対派】
・不便な新川沿いに「中央図書館」を新設するのなら、既存の図書館を充実させたほうが市民サービスの向上になる。
・市民の便利の悪い、遠い図書館をわざわざ使う人は少ない。このような所に21億円もかけて施設(ハコモノ)を作るより、別の使い方をしたほうがよい。例えば、学校の設備が古くなり、雨漏りがする体育館や、汚くなっているトイレの改善。既存の地域住民に密着した4つの図書館の設備の改修や、図書、雑誌、資料の補充や充実を図ることなどにお金を使って欲しい。
・かねてより地盤の脆弱性が指摘されていたが、やはり東日本大震災で液状化が発生。市側は早急に詳細な地質調査を行い、市民に公開して説明すべき。
・地震における液状化対策にかかる費用がさらに増え、21億円では収まらずにもっとムダ使いになってしまう。
【賛成派】
・新川沿いということで地盤が問題視されているが、震災の際に液状化したのは表面に整地した土壌部分であり、地下は大変強固な地盤であることが調査結果として分かった。現在は適した工法を用いることで液状化を防ぐことが可能であり、今回はまだ建設前に地盤工事を行うことが出来るので安心である。
・市内4カ所にある図書館のうち、とくに大和田図書館と八千代台図書館の老朽化・耐震については心配されるところであるが、建て直しや耐震工事、蔵書拡大に耐え得る設備改善の費用を新たに確保するほうが難しい。
・中央図書館には、石川県小松市にある「空とこども絵本館」(⇒詳細はこちら)を参考に、0歳の赤ちゃんが寝転がりながら絵本に触れられるような、騒がしくしても気にすることなく本に親しめる子供向けスペースを設ける。ここだけで3,000冊もの蔵書を検討しており、近隣市にもあるような、読み聞かせをしても大丈夫な親子でゆっくり過ごせる図書館になるよう企画中。
・八千代市内には、受験勉強などで利用したくてもじっくり自習できる場所が少ない。緑が丘図書館1階にある自習室も時間交代制で、八千代中央駅にある生涯学習プラザも満席。学生は郷土博物館にまで足を伸ばして自習の場を求めている状況。そこで中央図書館には、400席もの自習席を完備する予定。一日中集中して学べる環境を整える。
・そもそもこの図書館を今回の街づくりに盛り込むにあたって、5年前に市内住民から3万6千もの署名を集めたうえでのもの。それだけニーズがあって望まれている背景がある。
・立地が悪く利用しにくいのではという声もあるが、女子医大が出来て市内巡回バスが通ったように、この図書館へのアクセス(バス等)も整える。むしろ、ふるさと親子祭の花火大会でも徒歩や電車で多くの方々が集まる立地と重なることから、利用しにくい場所とは考えにくい。

2.「市民ギャラリー」について
図書館と併設される複合施設。目的として、市民の文化活動の拠点となるような施設であること、市の収蔵美術品の展示スペースが確保できる施設であること、発表の場として機能的であり市民にとって使いやすい施設であることなどが挙げられています。
【反対派】
・「市民ギャラリー」は用途が不明確。
・市に何を展示するのか質問すると、「市民会館2階で展示されていた星襄一氏の版画を展示予定で、新たな展示品を買うつもりはない」との答えであった。市民の負担で特定の作家のための施設を建設することが妥当なのか?その他のプロの美術作品展示までを企画・実行する意向もなく、美術館として運営できないため、やむなく「市民ギャラリー」の看板をかかげたのではないか?
・市議会の一般質問でも、「10年かけて貯めてきた5億円の市民ギャラリー基金をすべてハコモノだけに使っていいのか?内容のないものならば、1回来ておしまいだ。」という批判が出ている。
・8億円もの投資は妥当だとは思えない。維持管理費も年間1億円近くはかかると言われている。
・もっと利便性の良いところで、市民の活動の成果(展示物等)を多くの市民が気軽に見に行けるものにするべきだ。
・全国各地の自治体が運営する「市民ギャラリー」とは、一般的に文字通り”市民=アマチュア”の芸術活動の成果発表のために提供される施設であって、美術品のみならず音楽・舞台芸術など幅広いパフォーマンスを対象にされるものである。市民が気軽にアクセスできるように、交通の便が良い商業地域など市街地を選んで設置されている(八千代市の場合も、現在は勝田台駅地下コンコースにある)。今回の企画では、アートを鑑賞する一般市民=お客様の便宜に重点をおいてきちんと検討がされているのか?
【賛成派】
・市内各地で活動されている団体・サークルやおけいこの場で生まれた作品が、なかなか展示できる場所が少ない。このギャラリーを発表の場として利用いただく。
・市民の作品だけではなく、素晴らしい芸術品を常設展示し美術館としての面も兼ね備える。
・現在市民会館が改装工事中のため、市内では発表会の会場などに大変困っている声を多く耳にする。ここには、勝田台公民館にあるホールより大きなホールを設置。市内の新たな公民館として利用いただく。

ちなみに、この図書館と市民ギャラリーの構想については、「八千代市第3次総合計画 第4期実施計画」に基づき、中央図書館、市民ギャラリー及び市の収蔵美術品収蔵庫を併設する複合施設を整備するため、基本的な方針を明らかにした「八千代市中央図書館等整備構想」がPDFで資料公開されています。
⇒八千代市中央図書館等整備構想(H21.3月)策定内容はこちら

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3.「やちよふれあいの農業の郷」について
同施設は国道16号線沿いの新川を渡ってすぐの島田地区側が建設予定地になっています。「農業振興を目的とした事業であり、野菜等の販売や農業体験が家族で楽しめるハーフデーパークを建設する」とされています。
【反対派】
・農産物即売所、ショップに来店する消費者は、新鮮な農作物を多少割安な価格で購入するために八千代市内の農業生産者との「ふれあい」のために余分な対価を支払うつもりはないと思われる。それゆえ消費者が「ふれあい」のメリットを認識・享受することは期待できない。
・「農業体験」と「イベント」による「ふれあい」は、島田・米本地区を中心とした100世帯程度の農業生産者と八千代市住民の総人口の2%にもみたない周辺地区住民とのあいだの交流に終っているのでないか。子供連れの家族が田植え・稲刈り・イモ掘りなどの作業をやっただけで、農業従事者の労働・生活感覚までも体得することになるのか疑問。
・新川をはさんで米本地区には、すでに八千代市が運営している「ふるさとステーション(道の駅)」があり、事業内容も殆ど同じコピー版は必要ない。
・近くに16号の八千代橋があるにもかかわらず「歩行者専用橋」と称して約2億円の建設予算も計上している。 
・「道の駅(ふるさとステーション)」は市直営でテナント業者に販売委託の契約をしており、市の総支出額は年間約8,200万円にのぼるが、テナント3社の負担額計は約1,400万円。差し引き年間約6,800万円の赤字を市が負担(私たちの税金)している。それと同様の契約システムで運営するというのだから、赤字は必定である。
【賛成派】
・ふれあい農業の郷には、現在八千代市内の農家で深刻になっている跡継ぎ問題を解消する目的がある。市内を支える農業の存続のためにも、体験型農業の場を充実させることで少しでも多くの農業従事希望者を呼び込む狙いがある。
・建設予定の島田台の土地については、跡継ぎがおらず土地所有を放棄し市へ移譲したものばかり。それだけ農家の方々は跡継ぎ問題にひっ迫しており、この計画が持ちあがった10年前から期待してきた。
・現在、市内各地に体験型農園がある。さつまいもやジャガイモなどポピュラーな農作物から、蕎麦づくりや綿づくりなど珍しいものまで、それらを一堂に会すことで、より多くの方々が体験しやすい場へとつなげる。
・体験農業は、幼児から小中学生のイベントには欠かせないもので、現時点でも市内各所の体験農業の場には申込みが尽きない。より体験希望者が利用しやすい環境に整えることで、市内のみならず近隣各市からの流れも期待出来る。
・道の駅から新川の対岸へ渡るためには、16号にかかる橋が最短のルートであるが、ここはかなり迂回しなければならず、また子供が利用することを想定した場合危険が伴う。徒歩専用の橋を道の駅からすぐ目の前にかけることで、安心して行き来できるうえ、ベビーカーなどで訪れる子供連れの方々にも利用しやすい。

4.費用面について
【反対派】
・平成24年度3月議会で補正予算が計上され、「ハコモノ4事業」のひとつである「総合グラウンド」の建設予算が計画当初10億円とされていたのが、今議会の補正予算で更に約7億円近くが加算され、約17億円にハネ上がってしまった。これにより、総事業費は約81億円(維持管理費は別)に膨らんだが、これまでの設計費や見積もりはなんだったのか?行政のドンブリ勘定そのままに豊田市長が提案すると、議会は殆ど議論もなく可決。市民の血税を何だと思っているのか!
・豊田市長は平成21年6月に「広報やちよ」で「国のまちづくり交付金を活用して、一人ひとりが幸せを実感できる生活都市をめざす」と宣言。それが「新川ハコモノ計画」だったわけだが、そもそも交付金は総額の3割までであり、残りの7割は私たち市民が負担するものである。しかも、今回の7億円の追加予算については殆ど交付金が出ないことも明らかになった。なぜ、巨額の財政負担を市民に強いてまで、あの不便で地盤が脆弱な新川沿いにハコモノを建設しなければならないのか?先日のテレビ番組で、福島県楢葉町は原発関連交付金でハコモノ(博物館)を建設したものの年間入場料収入が89万円で、運営維持費が100倍の9千万円もかかり、お手上げ状態であることが放射能汚染問題とともに放映されていたが、市民が望んでもいない、説明もない、ハコモノ事業である「新川計画」も同様の性質を持っていると言わざるを得ないのではないか。
・市長に追随する市議たちは「決まったことだ」と言うが、まだ具体的な建設は行われていないのだから、今から反対しても遅くはないはずだ。議会で議員たちが真剣に計画の中味について議論し、議会の総意として「計画中止」の議員発議を行うべき。そして真に市民の生活環境向上を実現するための方策を立案し、推進すべきだ。
・『この計画を中止した場合、これまでの費用をすべて返還しなければならない。そして、中止した場合は国からペナルティを課せられる。』と言っている人もいるが、これは間違いである。国土交通省都市地域整備局の説明によると、交付金の出た計画については ①計画は自由に変更できる、②計画変更により交付金が出なくなることは無く、毎年度計画変更に応じた交付金を出す。ということである。
・この計画の費用の一部を借金して実施できるから大丈夫だという議論があるが、市債を発行(起債)する、つまり将来への負債を多くしてしまうことになるので、良いとは言えない。
・今後長期にわたり、国をあげて被災地の復興に取り組む必要があり、自治体も住民の安全と福祉を守る施策を優先し、国からのまちづくり交付金21億円も返上して被災地復興のために振り向けるべき。

【賛成派】
・今回の「新川周辺地区都市再生整備計画」については、事業費の1/3の金額を「まちづくり交付金」として国から交付される。この交付金は震災後に廃止されてしまったため、今後例えば図書館だけでもと希望を出したとしても、補助を受けることが出来ない。
・「ハコモノ、ハコモノ」と言われるが、今回の事業は街づくり全体にかかわるものである。この交付金によって初めて取り掛かったのが市民体育館前の道路整備。国体に合わせて修繕をしたと思われている方も多いが、これはこの整備計画の一環として取り組まれたもので、現在でも例えばゆりのき台や新川沿いなど市内各地で整備されている道路はこの費用を利用して行われている。もしこの計画に反対し、中止した場合は、これまで行ってきた事業にかかった費用をすべて返還しなければならない。そして、中止した場合は国からペナルティが課せられてしまうため、八千代市として国に補助金を求めることが今後できなくなってしまう。今後たとえ整備が必要だとなっても、費用の面で難しくなってしまう。
・この事業は、交付金のほか費用の一部を借りることもできるため、実際に八千代市の財政がひっ迫し、税金が上がるようなことは想定されていない。むしろ、八千代市の税金や公共料金は、千葉県内で比べてみても特別高いわけではない(例えば上下水道料金はお隣りの佐倉市に比べて10%ほども安く、介護保険料に至っては現時点で全国の自治体の中で10位以内に入るほど安い!)。他の費目についても特段高く設定されているわけではなく、八千代市の借金が取り立たされるが、財政難でそこまでひっ迫している状況にはない。この事業によって、税金が上げることは考えられていない。
・反対派の方々は「費用が貯まったら実行に移せば良い」という見解。何もアクションを起こさず収益を増やすこと、市の問題を改善することは困難。今回の計画は10年以上も前から詳細に検討を重ねてきたもので、どのような需要があり、どう街づくりを進めればよいのか話し合われた結果のものであり、それゆえ国からの交付金に結び付いている。この財源があるからこその計画であり、財政難を深め無理を通してまでの事業ではない。

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今回ご紹介した意見はあくまで一部であり、またそれぞれ賛成派・反対派の総意というわけでもありませんが、この事業について何となく争点が見えてきたでしょうか?
それぞれの見方があり、どちらの立場に立ってもメリット・デメリットがあることですから、どちらが正しいと言い切れるものではないかもしれませんが、実際に事業は進行中。このまま進めば、2年後の新川周辺は今とは全く違った景色になっていることでしょう。

家を購入するのに、なかなか全額現金で支払うケースってありません。
ローンを組んで無理のない返済をしながら、自分にとってより良いライフスタイルを手に入れます。
街の暮らしが豊かに、過ごしやすくなれば、自然と人も集まり「市」としての運営もより良く進むのかしら。
それとも、やっぱり思っていたよりローン返済が厳しくなったり、思っていたような便利な「住まい」にはならないのかしら。

4/22に予定されているTBSの内容、さて皆さんにはどのように映るでしょうか?

【追記】2012年5月3日
本レポートを掲載後、皆さんから疑問を含めていくつかコメントをいただきました。
その内容を踏まえて、以下7点について八千代市役所へ直接質問を投げかけたところ、詳しくご回答を頂くことができましたのでご紹介します!
質問(1)
「八千代ふれあいステーション」が年間6000万円以上の赤字になっているのに、ほぼ同じ用途の農業施設は必要なのか?
①用途は本当に同じと言えるのか?(こんな理由からどうしてもこの場所に造らなければならないという反論はないか?)
<回答>
八千代ふるさとステーションは,農業の振興を図るとともに,市民,農業生産者及び商工業者相互の交流を深めるため設立され,現国土交通省の「道の駅」にも指定されている施設です。比較的短時間の利用を目的とした「立寄り型」の施設です。
一方,「(仮称)観光交流センター」は,「八千代ふるさとステーション」とその周辺地区で展開する地元営農組織による観光農園・体験農園・市民農園等の計画とを総体的に捉えた『やちよふれあいの農業の郷構想』の中の一施設であり,農業後継者を育てるための研修機能,農業体験や調理実習機能,また,農産物直売施設や加工施設,さらに,自然と触れ合える空間としてのふれあいの森や多目的な空間としてのふれあい広場を整備することを計画しており,半日程度楽しめる「滞在型」施設です。


②年間6,000万円の赤字は、本当に倍額になってしまうのか?そもそもこの赤字の妥当性は?
<回答>
八千代ふるさとステーションの年間運営経費は,平成22年度決算ベースで総額,62,526,248円(人件費33,065,043円含む)です。この財源内訳は,施設等使用料8,706,674円,光熱水費等負担金7,285,090円,市税等一般財源46,534,484円です。
したがって,八千代ふるさとステーションは,地方自治法第244条に規定する公の施
設であり,住民の福祉を増進する目的によって設置されており,運営経費から施設等使用
料などの特定財源を差引いた市税等一般財源相当額をもって赤字額とする考え方は,収益事業ではないため,なじまないものと考えます。(農政課)

⇒参考までに、この赤字の話について道の駅やちよで野菜を販売しているクラフトさんにも伺ったのですが、あの場所はあくまで八千代市があの一帯の田んぼの農道を詰める区画整理(細々したものをまとめて多数の農道分を減らす)をした際に出来た余剰分に建てた公共施設(道の駅)で、利用者を市が募集した際に市内農家が集まって出店した直売所「クラフト」さんが、テナントのひとつとして手を挙げたということ。誤解が多いのですが、この場所は直売所のために建てたわけではないんです。
そのため、もしかしたら現在は展示ギャラリー的なものばかりだったり、コンビニが入っているとか、そういった内容だったかもしれないんです。八千代市に限らず全国的に見ても、公民館や体育館といった公共サービスを主とする場所では収益目的ではないため、市役所の回答にもあるように赤字・黒字で表現することはありません。その中でも、むしろこうして賃料はもちろん、ここでの年間売上分の税金は市に納められますし、集客効果によってクラフト以外にも周辺地域の店舗活性化につながっていたりと、多くの面でこの直売所の存在が市財政にとってプラスの面があり、そもそも直売所自体は赤字経営ではありません。
番組を見た方が誤解されて、赤字経営ならクラフトは大丈夫なの?!と問い合わせが何軒もあったようですが、そのあたりは全く問題なく今後も変わらず営業されるということなので、ご心配なく・・・。

質問(2)
16号線の橋があるのに、その隣に、2億円かけて歩行者専用の橋は必要なのか?この金額と歩行者専用道路との費用対効果はどのように考えられているのか?
<回答>
ふるさとステーション,(仮称)観光交流センター,周辺の体験農園などを含めて,「ふれあいの農業の郷」と位置づけており,八千代市の観光交流拠点として,多くの市民の方々に利用していただくためにも,歩道橋で一体化することで相乗効果を高めていきたいと考えています。
また,国道16号の八千代橋は少し離れていること(約100m),高低差があること,歩道は広いとは言えないこと(1.8m),交通量も多いこと(約4万台:H17交通センサス)から,ベビーカーや子供連れ,高齢者の方にも安心して利用していただけるよう,利用者の安全性,利便性の面からも歩道橋が必要と考えています。(農政課)


質問(3)
作った後の維持管理費(ランニングコスト)は、どう考えられているのか?
<回答>
維持管理の方法については,コストの削減や効率的,効果的な運営を図るため,今後民間活力を導入する(指定管理者制度)方向で検討いたします。(農政課 他)


質問(4)
今回の整備によって財政破たんもしくは過度な財政負担になる可能性はどの程度と予想されているのか?やはり責任は市民へ税金増額として降りかかってくるのではないか?
<回答>
新川周辺地区都市再生整備計画は,八千代市第4次総合計画に位置づけており,計画期における財政収支の見通しを踏まえて進めています。したがって,この「新川周辺地区都市再生整備計画」による新たな市民への財政(税)負担は見込んでおりません。(総合企画課)


質問(5)
新川開発に合わせて城橋は補修してくれるのか?
<回答>
城橋は橋長約89m,幅員6mの橋梁ですが,防護柵の補修と橋桁等の塗装の塗り替え等を計画しています。また,歩道として側道橋の整備を,平成24年度内の完成を目指し,工事を進めています。(土木建設課)


質問(6)
既存施設のメンテナンスはどの程度今回盛り込まれているのか?既存設備についての補修が今後どのように検討されているのか、また現時点での市内建物の耐震性については?
<回答>
市道・橋梁修繕として,25事業箇所(事業費約8億5,600万円)を計画しており,舗装の補修・橋梁の補修を行う内容となっています。
市道改築として,18事業箇所(事業費約5億5,400万円)を計画しており,道路側溝も含めた道路の整備等を行う内容となっています。
さらに,高質空間形成施設(歩行支援施設)整備として,14路線(事業費約1億1,100万円)において,歩行者空間を充実させるため,視覚障害者誘導ブロックの設置,バリアフリー化に基づく歩道の切り下げ等の整備を行います。(土木建設課)


質問(7)
『論点としては、市民サービスとしての新規の開発と既存施設のメンテナンスのどちらを優先するかということになるのでしょうか』というコメントがあるのだが、これは新川沿いへの老朽化対策も含めた総合的な整備だと認識しているが、それで間違いないのか?やはり新規開発に重きが置かれて、既存施設のメンテナンス面で心配な部分も多いのか?
<回答>
市有建築物の耐震化については,八千代市耐震改修促進計画において大規模な,いわゆる特定建築物について優先して進めることとしています。
耐震工事の進め方ですが,特定建築物のうち,学校施設については,特に優先的に整備を進め,平成27年度までに耐震化を終了することとした他,市民会館については,平成24年度中に耐震化が完了する予定です。
その他の特定建築物についても,平成24年度において,市民体育館の耐震診断を実施するとともに,市庁舎の旧館及び新館について耐震診断及び基本設計を実施して耐震化に着手することとしており,早期の耐震化に努めていきたいと考えています。
また,特定建築物以外の小規模施設については,八千代市耐震改修促進計画において耐用年数等を勘案して耐震化を検討し,危険度や地区バランスを考慮して,緊急性の高いものから整備することとしています。※八千代市耐震改修促進計画(平成20年3月)(建築指導課)


番組放映後、いろんな場所で色んな話を耳にしました。
番組内でインタビューを受けていた農家、酪農関係の方のコメントにしても、その前後がカットされ意図的につなげられたという憤慨の話、市職員の方々も約1時間ほど熱心に説明をしたけれども、その中で回答に詰まった瞬間を使ってあのような雰囲気が続いていた印象をもたせる作りになってしまったという話などなど・・・。
また、番組最後の感想に「施設ができることで、少しでも市内も若手の農家が多く集まってくるようなきっかけにでもなれば」といったコメントがありましたが、実は八千代市の農家は全国的にみても類を見ないほど若手の方々が多く従事していらっしゃるんだそうです(確かに、梨農家さんを見ていても皆さん世代交代されて若い!N(梨)-1グランプリの様子からも若い方々が多かった!)。だからこそ、さらに農業の面で活性化させられる余地がまだまだあるのではということ、そして農業人口1%という数字にはどういう比較によるものなのか、市内の住宅地と農地割合に対しての人口が考慮されているのかが不明で、意味がないのではという声も聞かれました。
確かに、賛成派の意見は出てこなかったし、フェアではなかったかもしれませんね。
ともあれ、さまざまな方面で注目された先日の番組ですが、最近のメディア全般に言われていることながらも改めて今回、内容をそのまま鵜呑みにせず、自分なりにしっかりと情報を精査して受け止めることが大切だなぁと・・・。

★参考資料
⇒新川周辺地区都市再生整備計画について
⇒新川周辺地区都市再生整備計画(第一回変更・H22.3月)
⇒八千代市の都市計画に関するアンケート調査報告書(H22.3月)

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