平成7年1月17日に起こった出来事を覚えていますか?
この日の朝方、震度7の地震が兵庫県を中心に襲い、約6,000名もの死者を出すこととなった“阪神・淡路大震災”。たびたび日本を震撼させる大地震ですが、関東直下型が発生するのも時間の問題と言われています。

年々人口が増える八千代市ですが、その多くの方々がベッドタウンとして家を構えていらっしゃり、都心へと通勤されているようです。資料によれば、昼間の流出人口は6万人にものぼるそうです。
地震は休日に起こるとも限りません。地震によって遮断される鉄道を横眼に、徒歩で都心から約30キロメートルもの危険な道のりを帰宅しなければならない家族・・・これは決して現実からかけ離れたものではないのです。

『大震災が発生した時、あなたは生き残れる自信がありますか?』

ドキっとするような質問で終わる、10項目で構成されたアンケートが昨年11月に八千代市民に向けられて行われました。この内容は、すべて震災に特化したもので、このようなアンケートが八千代市民に対して行われたのは初めてだそうです。

『近い将来襲うであろう大震災に対し、八千代市民の方々がどこまで震災を我が事として捉えているかがはっきりと見て取れる結果となりました。地域住民ひとりひとりが、自発的により良い震災対策・準備を行えるきっかけ作りを狙いとしつつ、安全で安心な街づくりを目指したいと思っています。』

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安心・安全なまちづくりに向けての提言書


そうお話されるのは、今回のアンケートを実施・集計し、「提言書」としてまとめあげるまでにご尽力された八千代青年会議所さんです。
内容は、アンケートの結果を公開するだけにとどまりません。
まず全く震災に対して予備知識の無い方々へアンケートを行い、その後大震災の真実の姿について研修を受けていただいた方に絞って再度アンケートをとり、どのような意識変化が現れたのか?その結果から導き出される啓蒙活動の必要性などについてまで検証なさっています。

さらに、アンケートで表面化された不安要素をいくつか洗い出し、皆さんも度々気に留めていらっしゃると思いますが“公共建築物の耐震化”の現状、また障害者の避難について“災害弱者支援サポートの充実化”の具現化状況について触れられていました。

また、冒頭のとおりベッドタウンならではの難題について、既に東京都では取り組みが進められている“帰宅困難者支援指定道路の制定”ですが、未だ民間どまりになっている千葉県も早急に行政の手により一層現実のものとして取り組まれるよう具体的な道筋を踏まえながら提言されていたり、八千代市に溢れかえっている放置自転車の有効活用といったことまで取り上げられています。

この提言書は、昨年12月16日に豊田市長へ手渡されました。

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『市民の目線に立った震災対策をぜひ行って欲しい!という思いはもちろんのこと、こうしてまとめた気付き事項について、ぜひこの機会に八千代市民の皆さんにも目を通していただき、次の瞬間来るかもしれない震災への心構えにつながればと思っています。提言書のはじめには、市の防災対策や自主防災組織についてなども写真付きで紹介していますので、ご家族皆さんで一度ご確認ください。』

八千代青年会議所さんによる、自分たち市民のことを考えた素晴らしい取り組みです。ぜひ皆さん、プリントアウトしてお手元へ保管しておきましょう!!

●八千代青年会議所
【提言書pdf】http://www.yachiyo-jc.or.jp/teigen/teigensho.pdf
【八千代青年会議所についてのレポート】http://yachiyonavi-kurashi.seesaa.net/article/97356917.html
【ホームページ】http://www.yachiyo-jc.or.jp/